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レーシック(Lasik)とは、ギリシャ語の「Laser in situ Keratomileusis」を略したものです。
Keratosとは角膜、mileusisとは修正。直訳するとレーザーによって角膜を修正するといったような意味あいになります。つまり、レーザー照射によって視力を回復させる手術のことです。
レーシックの最大の特徴は、メガネやコンタクトなどの矯正器具を使うことなく、視力そのものを回復させるところにあります。

欧米では、視力の回復といえばレーシック手術というくらいかなり一般的になってきており、アメリカでは年間で100万人以上の人がレーシックによって視力の回復を実現しているといわれています。
プロゴルファーのタイガーウッズがレーシック手術を行って視力を回復し、成績を上げたことでもより有名になりました。
日本でも、ここ数年レーシックという名前が聞かれるようになってきました。特に、2000年の1月に厚生省が眼科用エキシマレーザー装置を医療用の器具として承認してから、それまでのレーザーを使った角膜切除手術(PRK)に代わる勢いで普及し始めたのです。

レーシックのしくみは、目の表面にある角膜という透明な膜をレーザーの照射によって削ることで、角膜の屈折力を変化させ、目の焦点をあわせることが可能になり、結果、視力が回復するという原理なのです。

手術といっても、その時間は15分程度と短く日帰りで受けることができます。片目だけの手術も可能ですし、痛みもほとんどなく、視力の回復も早いことが急速に普及している原因の一つだといえるでしょう。

目にレーザーを当てる、角膜をレーザーで削る・・・。日本ではまだまだポピュラーとはいえないし、なんだか少々恐ろしげなイメージもあるレーシックですが、レーシックの基礎知識を身につけ、メリットやデメリット、病院の選び方などをしっかり勉強して、その安全性をあなた自身で確かめてみてください。
そして、これからの視力回復方法の一つの手段として、レーシックを検討してみてはどうでしょうか。

レーシックの前身である目の屈折矯正手術の歴史は1869年にまでさかのぼります。世界中の眼科医によって、目の手術をすることで近視を矯正することができないかという研究が行われていましたが、本格的な近視の矯正手術としては、旧ソビエトの軍人に対して多く行われたというRKという方法があげられます。角膜に放射線状にメスを入れるというRKが現在のレーシックの前身といえる手術でした。

その後、1983年にこれまで手術に使われてきたメスに代わるものとして、エキシマレーザーが登場し、このエキシマレーザーを使った角膜の矯正手術(PRK)が普及していきます。
このPRKという方法は、レーザーを角膜の前面に照射して角膜の形状を変えることで視力の矯正を図るというもので、これが進化してやがてレーシックという方法が普及していくのです。

レーシックの語源がギリシャ語であることからもわかるように、レーシックは1990年、ギリシャの眼科医によって開発され、世界で始めてレーシックによる手術が行われました。PRKより手術時間も短く痛みも少ないことから、PRKに代わる視力回復手術として、その後急速に普及していきました。

アメリカでも、1995年にFDA(米国食品医薬局)がエキシマレーザーを認可してから急速に普及し、今では年間100万人以上の人が手術を受けるほど一般的なものとなっています。

日本では、2000年1月に厚生省が同じくエキシマレーザーを認可したことにより、レーシックが行われるようになりました。その安全性が厚生省により認められているわけですが、コンタクトレンズやメガネにとって代わるほどには普及していないのが現状です。

レーシックとは、角膜という眼の非常に繊細な部分にレーザーを照射する「角膜手術」です。なんだか少し怖いような気がする方もいると思いますが、欧米では視力回復の手段としてもっともポピュラーな方法とされていますし、日本でもここ数年で急速な広がりをみせています。

レーシックには以下のような多くのメリットがあります。


  • 手術に伴う痛みがほとんどない。


手術は点眼麻酔をしてから行うために痛みを感じることはほとんどありません。


  • 手術にかかる時間が短くてすむ。


手術時間は片目で10分~15分程度と非常に短時間ですみます。ですから入院する必要はなく日帰りで手術することが可能です。
また、手術当日に車を運転することなどは危険とされていますが、その他の日常生活にはなんら支障はありません。


  • 術後の視力回復が早い。


術後の検査は必要ですが、一般的には手術の翌日から普段どおりの生活ができます。視力の回復が早く、長期的に安定するのも特徴です。


  • メガネやコンタクトをする必要がない。


メガネやコンタクトを日々使用しなければならない生活というのは裸眼生活に比べてかなり面倒なものです。
コンタクトレンズは、毎日の手入れが面倒ですし、眼に入れるとゴロゴロするのでイヤだという人も多いようです。また、コンタクトが汚れたまま装用すると眼病にかかりやすくなりますし、定期的に新しいものと交換する必要もでてきます。
メガネの場合は、外見上かけたくない方もいると思いますし、スポーツをするときも不向きな場合があります。

また、メガネやコンタクトレンズをつけることにより、眼が疲れたり、それが原因で肩こりや頭痛になったりということもあります。そういった煩わしさから開放されて、なにもつけない裸眼生活を手に入れられるのです。

日帰りで手術ができ、その後の視力の回復も早く、メガネやコンタクトに頼らない裸眼生活を送れるようになるレーシック。
そんなメガネやコンタクトに代わる第3の視力矯正手段として注目のレーシックですが、多くのメリットと同時にリスクが生じることも知っておきましょう。

レーシック手術で起こる合併症

レーシック手術で以下のような合併症を伴うことがあります。
この合併症は個人差はありますが、だいたい数週間で自然に治癒するといわれています。


  • ドライアイ

  • 白目の充血

  • 異物感が残る

  • 涙目

また、以下のような症状の場合は医師の診断が必要ですので、術後の検査は必ず行ってください。

  • 過矯正や遠視ぎみになる
  • 近視が若干残る

手術後の感染症
 
手術をした角膜の傷口から細菌やウイルス感染を起こす場合があります。重症の場合は角膜移植が必要になることもありますが、大抵は点眼薬で回復する程度の軽度な場合が多いでしょう。

医師の技術的な問題
 
エキシマレーザーを使ったレーシック手術は、その最先端の技術により非常に安全性が高いことはメリットの一つです。かつて、手術により失明してしまったというような大きな事故は報告されていませんが、それでも人の手による手術である以上、執刀医の技術の差によって手術後の経過が左右されてしまうことはあり得ることです。
 
ですから、レーシックについて実績のある熟練した技術を持った医師を選ぶ必要があります。
 
また、角膜をレーザーで削るという手術なので角膜を手術前の状態に戻すことはできないということも理解しておく必要があります。

その他のデメリット
 
レーシックは、近視がまだ進む可能性のある18歳以下の年齢では手術が受けられないこと、また、老眼による視力の低下は矯正することができないということも理解しておいてください。

レーシックはどんな人でも受けられるというものではなく、手術に適さない場合があります。おもに、
 


  • 手術を受けた場合、眼および身体に大きな負担がかかる。

  • 手術をしても症状の(近視)改善がみられない。


 
という場合、レーシック手術が不適合とみなされるわけです。レーシックが自分に適しているのかそうでないのかは、事前に行う精密な検査の結果次第です。
基本的には、検査で不適合の診断がくだされたときはレーシック手術を受けることはできませんが、外的要因が原因の場合などは、その要因が取除かれたときは手術を受けることが可能になる場合もありますので、一度相談してみてください。
 
 
レーシックに適さない方


  • 角膜に異常や疾患がある


アレルギー性結膜炎、強度のドライアイのように角膜に異常や疾患がある場合は、レーシックによる感染症の恐れや、症状を悪化させてしまう危険性があるため手術には適しません。


  • 角膜が極度に薄い


まれにですが角膜が極度に薄く、削るだけの厚みがないような場合はレーシック手術を受けることはできません。


  • 強度の近視である


強度の近視の場合、削る角膜の量も多くなります。削る角膜の厚さが許容量を超えてしまうくらいの矯正が必要な場合はレーシック手術は行えません。


  • 妊娠中である

妊娠中はホルモンのバランスが崩れるため、近視の値も変わる場合があります。また、合併症を抑えるために抗生物質などの薬剤を使用することもありますので、妊娠中は避けたほうがいいでしょう。


  • 内科的疾患がある


全身性血管炎、糖尿病、膠原病、重症アトピーや花粉症などの内科的疾患がある場合も感染症の危険性、内科的疾患に及ぼす悪影響などから(症状を悪化させてしまうことがある)レーシックは適さないといえます。


  • 60歳以上である


白内障などの眼の疾患を持っている場合も多く、眼に大きな負担がかかりますし、治療効果もあまり期待できません。また、老化現象である老眼についてはレーシックで治療することはできません。


  • 18歳未満である


まだ成長途中であるため、レーシック手術をしたあとも近視が進行する場合があります。


  • レーシックでの視力回復が適さない職業についている


パイロットや消防士、警察官や自衛官などある一定以上の裸眼視力が求められる職業があります。この職業の場合、レーシックなどの手術で回復した視力は認められないというケースがありますので、事前の確認が必要です。

イントラレーシックとは、レーシックのさらに上をいく先端技術による視力回復手術です。レーシックの手術では、「フラップ」といわれる角膜にかぶせるフタを作るのですが、従来のレーシックでは「マイクロケラトーム」という医療器具を使ってフラップを作成するのに対して、イントラレーシックでは、コンピューター制御された「イントラレーズレーザー」という器具を使ってフラップを作成するので、より薄くより正確なフラップを作成することが可能になりました。その分、従来よりも多くの角膜層を削りとることができるため、より強度な近視も矯正することができるようになったのです。
(※フラップについてはレーシック手術のところで詳しく説明します。)

イントラレーシックのメリットとしては、


  • 従来のレーシックで起こることのあるドライアイの起こる確率が少ないこと。

  • 角膜の形状が極端なためにレーシックの手術が出来なかった人でも手術が可能になったこと。

  • コンピューター制御によりフラップを作成するため、フラップの精度・安全性がより高まった。

  • 手術後の平均視力が高い。

  • 再手術の割合が従来のレーシックより低い。


などがあげられます。

また、デメリットとしては、


  • 手術の時間が従来のレーシックより若干長い。

  • フラップが定着するまでに多少時間がかかる。

  • 導入されて日が浅いため実績が少なく、今後なにか問題が発見される可能性は否めない。


などがあります。

ウェーブフロントレーシックは、従来のレーシックの技術をさらに進化させた方法です。手術を受ける人それぞれの角膜の状態に合わせた治療を行うことができるのが特徴です。
人間の眼球を立体的にみた場合、1人ひとり微妙に形状が違い、そのため光の屈折状態や角膜全体のガーブの具合なども個人差があります。この個人差を「ウェーブフロントアナライザー」とよばれる検査機器で精密に検査することにより個々のデータを取り、そのデータをもとにして手術を行います。

手術中のエキシマレーザーの照射は、個々の患者さんの角膜データを元に全てコンピューター制御で行われるため、より精度が高くその人にあった手術ができます。つまり、視力の矯正力がアップし、従来の方法よりも視力の向上が期待できるのです。

また、従来では手術が困難だった不正乱視の手術もウェーブフロントレーシックなら可能です。ただし、通常のレーシック手術より精度も技術も高い方法なのでその分費用が高くなります(通常のレーシックより10~15万程度)。

ただ、ウェーブフロントレーシックの手術を行うためには、エキシマレーザー装置や波面収差解析装置などそれ専用の機器を備えた病院でないとできません。そして、そういう設備が完備された病院の数はまだまだ少なく限られているのが現状です。

レーシック手術では、角膜の一部を非常に薄く円形のシート状に切開した「フラップ」とよばれるフタのようなものを作るという過程があるのですが、そのフラップを「エピケラトーム」という医療機器で作成するのがエピレーシックです。

エピケラトームで作るフラップの厚みは0.05ミリ~0.06ミリと非常に薄く、通常のレーシックで作るフラップの厚みの半分くらいの薄さです。

人間の角膜というのは、角膜上皮、ボーマン膜、角膜実質、デスメ膜、角膜内皮という5層の膜からできています。このうち、エピレーシックでは、角膜上皮という一番外側の層だけでフラップを作成します。(通常、レーシックでは角膜実質層でフラップを作成)
そして、この角膜上皮だけは再生能力があるため、エピレーシックで作成したフラップは、時間がたつと剥がれ落ち、1週間ほどで元通りに再生します。ですから、通常のレーシックとは異なり、強い衝撃を受けてもフラップがずれたりすることがないので、ボクサーなど激しいスポーツをする人に適した方法だといえます。
また、フラップを薄く作成する分、角膜の厚みを十分に残すことができるため、角膜が薄い人でレーシック手術が難しい人や強度の近視の人でも手術が可能なのです。

ただ、エピレーシックの難点は、通常のレーシックが痛みをほとんど伴わないのに対し、若干の痛みがあるということです。
一旦フラップが剥がれ落ち、再び元に戻るまで1週間前後かかり、その間痛みがあるため治療用のコンタクトレンズを装着する必要があります。また、コンタクトレンズ装着時には痛みのほかに、まぶしくて目が開けにくいという状態になることもあります。

また、エピレーシックは角膜の表面をレーザーで照射するために角膜がにごってしまう場合があります。

ケラトームレーシックというのは、レーシック手術の基本的な手術法で、ふつう「レーシック」といった場合は、このケラトームレーシックのことを指しているといっていいでしょう。

名前の由来は「マイクロケラトーム」という名前の電動メスを使うところからきています。マイクロケラトームは、大工さんが使う木を削るカンナの要領で角膜を削る電動メスのことで、一般にもっとも普及している屈折矯正手術法です。

以前はマイクロケラトームの精度が低かったため、色々な問題点もありましたが、器具精度が高まるにつれ、安全性も向上し、現在は安全性の高い手術方法の一つとなっています。


マイクロケラトームの問題点

器具精度の向上により、以前より安全性が極めて高くなったといわれるケラトームレーシックですが、以下のような問題点があることも事実です。

  • 手術を行う医師の技術力によって手術が大きく左右される

ケラトームレーシックの場合、マイクロケラトームとよばれる電動メスの精度が非常に重要となってくるわけですが、それと同時にその器具を使いこなすことのできる熟練した腕をもった眼科医が必要となるわけです。

ですから、眼科医であれば誰が手術を行ってもほとんど変わりがないというわけにはいかないのです。



  • フラップの切断面の関係で、フラップにズレが生じしわになる可能性がある

マイクロケラトームの刃は角膜に斜めに入って角膜を切り取るために、フラップの切断面が鋭角になってしまい、フラップが吸着した時に眼球との間にわずかな段差が生まれてしまうのです。

フラップの吸着が無事にうまくいけばこの段差もなくなるのですが、吸着がうまくいかなかった場合、フラップにズレが生じてそこがしわになってしまう可能性があるのです。